新たなあゆみ 祈りのハーモニー~31回目の音楽祭~

12月02日土曜日。
 第31回アルカディア音楽祭を翌日に控え、今日は準備とリハーサルの日。
 13時30分に有志が集合して、ステージや控室の設営等々の作業。終えると一旦解散です。実行委員のモモコは若干の打合せ(実はこれが大事!)。そして18時に今度はリハーサルの為に全員集合です。
 18時30分からのオーケストラとの合わせの前に、合唱団だけの時間があります。
 「こんばんわ~」とがらにもなく張り上げた声。これがモモコの第一声でした。
 今回、合唱団は歌うことはもちろんなのですが、もう一つ、重要な役割がありました。それが「椅子の移動」。自分たちが座る椅子や、「ふるさとの四季」で共演する「いきいきうたごえサークル」さんの為にステージ上で椅子を移動する、ということをスタッフさんだけでなく全員でやるのです。その手順が先ほどようやく整い、皆さんのお耳を拝借する為に振り絞った「こんばんわ~」だったのでした。
 説明ベタなモモコなので心配だったのですが、みなさまの協力でなんとか説明を終え、菅野先生の声出しの時間です。それで「歌うモード」に切り替えて、オケとの合わせが始まりました。
 14日に1度経験させていただいているから、少し落ち着いて出来たかな。
 いろんな注意事項を頭に入れて、最後にやっぱり椅子の移動練習。こちらは課題を残して、1日目は終了しました。

12月3日 日曜日
 いよいよ本番の朝。船橋先生の発声から始まりました。そしてゲネプロ。私たちの椅子の運び込みからスタートです。
フォーレのレクイエム。
 いきいきさんと始めてご一緒に歌う「ふるさとの四季」
 そして「顔合わせ」をして、少年少女合唱団のゲネプロです。
 あとは本番を残すのみ。
 と言いたいところですが、今回合唱団は最後まで「調整」に追われていました。
 ですが、まぁそれは、裏の事情。
 開演を迎え、少年少女合唱団の歌を袖で聴かせていただき、休憩の間に椅子をスタンバイ。随分簡略化されました。袖に戻ってみんなと合流。いつもとは逆に先に入場したオーケストラに続いて合唱団の入場です。
 船橋先生が入場され、客席にはお客様。タクトが振りおろされる時にはそれまでの気持ちのざわつきは消えて、曲の世界に集中していました。
 終曲の「In Paradisum(楽園にて)」では、何だかとても幸せでした。
 歌い終えた後の静寂。「そうだね。いいんだよ。うんうん。」と、なんだかとりとめのない単語が頭に浮かんでいました。
 拍手と繰り返すアンコールで冷静になってきました。場内アナウンスの後は、合唱団全員による椅子の大移動です。
 なんとかなったかな?休憩時間の延長は必要なかったみたいです。皆さんの「対応力」に感謝です。
 そして合唱団が倍増する「ふるさとの四季」が始まりました。
 おなじみの曲がメドレーで続きます。日本の四季の風景を心をこめて歌いました。「いきいきさん効果」かな。会場の雰囲気があたたかった。なんだか胸がいっぱいで、涙がこぼれそうでした。
 お約束の「アンコール」は、クリスマスソングメドレー。1曲目は「もろびとごぞりて」。その2番は少年少女合唱団のソロ。澄んだ歌声が、本当に光を呼び込むようだった。2曲目は「ベツレヘム」を歌った曲。歌詞の「恐れに満ちた闇の中に 希望の光は今日輝く」。心からの願いをこめ歌いました。そして「きよしこの夜」。静かに「アーメン(まことに)」で締めくくります。これまでで一番「まことに」と思えた「アーメン」でした。

これで31回目の音楽祭の演奏は終了。
裏方はバタバタしたけれど、ステージの上では幸せでした。
今、この時に「フォーレのレクイエム」を、そしていきいきさんとご一緒に「ふるさとの四季」を歌えて本当に「良かった」と思えた音楽祭でした。
「新たなあゆみ 祈りのハーモニー」
このテーマの前半は、ステージに上がる直前まで頑張っていたモモコに。後半はステージの上のモモコに……。(個人的な想いですが)

さぁ!あとは片付けです。
全員協力して、第31回アルカディア音楽祭は幕を閉じました。

《モモコ》